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茨城県那珂市に [monologue]

「日本原子力開発機構 那珂核融合研究所」という実験施設があるのだけど、実は僕はそのプラント内部に入ったことがある。学生の頃、施設内に設置されている消火器の点検作業の短期アルバイトがあって、日給が良かったのでほとんど何も考えずに応募したところ、面接もそこそこにあっけないくらい簡単に採用された。募集をしていたのはもちろん原子力開発機構本体ではなく、地元の小さな会社だった。今から考えればその会社に至るまでの間にはいくつもの下請け、孫請けがあって、搾取は相当なものになっていたと思う。

消火器の点検作業の日は実験核融合炉は停止していたけど、それでも何かしらの機械は常に動いているようで、お世辞にも静かな環境とは言えなかった。初めて入った原子力関連施設はとても入り組んだ複雑な構造をしていた。どこもかしこも機械と配管だらけで、最新鋭の研究設備のはずだけど素人目にはとてもそうは見えなかった。理路整然とは無縁の継ぎ接ぎだらけの無秩序な世界・・・歩行導線もあっちへ行ったりこっちへ行ったりで、やたらと狭かったり頭を屈めないと入れなかったりする。消火器はその時で確か実験炉内に全部で2,000個が設置されていたと記憶してる。でもその肝心の消火器もまるで宝探しをするかのように分かりにくい場所に置いてあり(全部じゃないけど)、いざっていう時にすぐに使うことができるんだろうかと心配になった。

核融合炉は安全な核利用だという話はそのころでも聞いた記憶がある。でも実際には施設の中でも防護服を着て作業しなければならない区域があって、僕はもちろん入ることはなかったけれど社員の人は防護服と線量計を付けて危険区域に入っていった。そういった現場を実際に目の当たりにすると結局核エネルギーに安全など有り得ないんだと思ってしまう。

実験炉の消火器を全て点検するには結局4日がかかった。僕は当然素人だけど、素人なりに実験炉とはいえ核施設の内部を実際に見た経験があるので、この記事にあるドイツの原子力発電所が廃止されてから15年がたっても未だに除染作業が終わらないのにとても納得がいく。今さえよければそれでいいと、あと先考えずにとんでもないものを作り、目をそらしてごまかしながら使い続けてきたんだなとつくづく思う。今ここで自分たちのやってきたことを本気で内省してやり直さないと、人類に残された時間は自分たちが思っていた以上にはるかに短いものになってしまうのではないだろうか?


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